【カメラ初取材】日陰でも発電可能!“薄くて軽い”期待の太陽電池 開発の最前線(2023年9月10日)

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  • Опубликовано: 10 сен 2024
  • 電気代が高騰する中、日本人の発明が私たちの負担を大幅に下げるかもしれません。それが、ペロブスカイト太陽電池。今普及しているシリコン系太陽電池に比べて、重さも、厚さも10分の1。これまで設置できなかった車の屋根や、窓のブラインド、ベランダなど、あらゆる場所に設置が可能です。そして原材料も国内で賄える、純国産エネルギーになる可能性があります。
    そのペロブスカイト太陽電池をめぐって、いま、日本と中国の間で、開発競争が激しくなっています。開発現場の最前線を取材しました。(9月9日OA「サタデーステーション」より)
    ■開発進む中国企業
    今や世界最大の再生可能エネルギー大国の中国。街でもグリーンナンバーの電気自動車等が目立ちます。その中国が次に狙うのが、ペロブスカイト太陽電池なのです。
    今回サタデーステーションでは、中国で開発をリードする企業の工場を、特別に取材することができました。テレビカメラが入るのは初めてです。
    その製造工程は意外とシンプルです。まず、ペロブスカイトを塗る基板をしっかり洗います。そして、液をうすく塗り、奥の部屋で乾燥させます。この会社では、ペロブスカイトを1枚ずつ作っていました。「シートTOシート」という製法です。
    サイズは、幅が60cm、長さが1.2m。世界最大級の大きさです。さらに、大量生産に向けた巨大な工場の建設も始まるといいます。
    ユウ・アレン副社長
    「来年の5月、6月には生産を始め、8月には安定した生産ができるようになります」
    ■日陰でも発電可能
    そして、製品化に向け様々な取り組みも。江蘇省鎮江市にある電動バイクの駐車場では、庇にペロブスカイトが使われていました。この駐車場は日が当たらない時間が長いといいますが、実はペロブスカイトは日陰でも十分に発電できるのです。実際のデータでも、従来のシリコン太陽電池の約2倍の発電量となっていました。
    ユウ・アレン副社長
    「(Qバイクの充電は何時間かかるか?)日陰だと4、5時間くらいです。晴れている日なら、3時間で3台を満タンにできます」
    年末までに、電気自動車用の車庫も作るということです。車やバイクのEV化がすすむ中国。ニーズは高いようです。
    ■日本独自の製法も
    一方の日本。発明者でありノーベル賞の候補ともいわれる宮坂さんは国産化を目指し、印刷技術に強みを持つ、ある会社に協力しています。その会社では、まだペロブスカイトの本格的な生産は行っていませんが、特性や製法が似ている、別のフィルム型太陽電池の開発を行っています。
    桐蔭横浜大学 宮坂力特任教授
    「それで培った技術をペロブスカイトに応用しているわけです。塗り方は同じですから。ペロブスカイトを塗るのは十分可能ですね」
    基本的には、フィルムに塗るインクを変えるだけでいいのです。
    特筆すべきは、日本独自のその製法です。中国の会社では、1枚ずつ作っていましたが、この会社では、フィルムに印刷する技術を応用し、ロール状になったフィルム基板を巻きながら、洗浄から塗布、乾燥までの工程を一気に行います。
    桐蔭横浜大学 宮坂力特任教授
    「スピードも非常に早いですし、生産量が増えますからね」
    数百メートル以上のペロブスカイトが一気に作られ、2025年の販売を目指しています。
    桐蔭横浜大学 宮坂力特任教授
    「発明した者としては、絶対国産のペロブスカイトが欲しいです。量産が広がって、各家庭に1台くらい多く普及することで、原発数台置き換わるくらいになるので、それによって電力代を下げていく効果は出てくる」
    ◇◇
    高島彩キャスター
    「各家庭や一人一人が発電できる未来というのが見えてきましたが、中国ではすでに車庫の屋根で利用されていましたが、他にはどんなものに使うことができるのでしょうか?」
    取材をした山口豊アナウンサー
    「本当に可能性が広がるんですよね。細かいデザインができますので、例えば将来的には洋服のデザインにしたり、ワッペンにしたり様々な商品にこれを応用することが可能になってくるんです」
    高島彩キャスター
    「ポスターや広告にもできますよね。気になる日本での開発状況はいかがですか?」
    山口豊アナウンサー
    「日本のトップランナーは積水化学工業なんですけど、現在ですね、かなり大きなペロブスカイト太陽電池を、もう生産しています。まだ実験段階なんですが、太陽の光で業務用の扇風機を回したり、テレビを点けたりすることができることが分かっています。それから製法に関しましても、中国ではまだ完成してない、フィルムを巻きつけて作る「ロールTOロール方式」を完成させていまして、これによって2025年の段階で製品化・量産化をしようとしています」
    高島彩キャスター
    「薄くて軽いのがいいですけど、柳澤さん気になることは?」
    ジャーナリスト 柳澤秀夫氏
    「発電効率、耐久性、コスト、この辺の課題はどうなんでしょう?」
    山口豊アナウンサー
    「そこ大事ですよね。まず発電効率はシリコン製太陽電池に、ほぼ並んできています。それから耐久性も10年以上もつ事が分かってきました。コストなんですけども、恐らく販売当初は高くなるとみられます。しかし、これが普及する事によってトータルでシリコン系太陽電池よりも安くする事ができる。つまり普及させる事が大事なんですね。実はいま、政府もようやく本腰を入れてきまして、この製品開発に650億円をかける事がほぼ決まってきました。さらに今後5年間で2000億円弱ぐらいまでをトータルでかけて、例えば行政が率先して建物の壁に貼るなどして需要を作って支えていこうという動きが出てきています」
    ジャーナリスト 柳澤秀夫氏
    「政府の本気度はどうなんですか?」
    山口豊アナウンサー
    「そこですよね。やっぱり国産のエネルギーになりますから、今回は負けられないというところがあると思うんです。だから世論で国産エネルギーを作っていこうという機運を盛り上げて、政府の後ろを、背中を押す事も大事だと思います」
    高島彩キャスター
    「そうですね、実用化が進めば、電気代も節約できるなど、色々と利点もありますからね。日本の技術を守っていくという意味でも、オールジャパンで応援したいですね」
    [テレ朝news] news.tv-asahi....

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